2014年12月29日月曜日

ゆく年くる年のご挨拶

今年も残すところあとわずか。
「転変地異」という言葉を度々思い出すような、不安要素の多い昨今ですが・・。

でも、風曜日には相変わらず、不思議な暖かい風が吹き続けてくれています。
いつまでたっても足もとがおぼつかない私達を、支えてくださる多くの方々に感謝・感謝です。

とはいえ、二人とも前期高齢者となって迎える17年目は、それなりに持続可能な道を探っていかなければならない時期にきたのかな、と思っています。

ともあれ、2015年も「人の出会い」を大切に、毎日を過ごしていこうと思っています。

よいお年をお迎えください。

2014年12月20日土曜日

摩周原野で生きる。

排気口を屋根雪の落下から守る為の戦いは、いつもより1か月も早く始まりました。
これをしないと、ロビーの暖房が出来ないのです。

排気口掘り出し作業です。
ホテルが雪に埋まってしまった右の画像には様々な思いが重なっています。

①爆弾低気圧の影響で強烈な暴風雪に見舞われたが、無事乗り越えた安堵感、
②5日ぶりで仰ぐ突き抜けたような青空、太陽さんの顔と温かさ、
③重機を駆って除雪にかけつけてくれた農家さんの優しさ
等々

「大自然の中で生かされているのだ!」と実感する瞬間です。






2014年12月15日月曜日

中学生、UDを評価。

11月28日、弟子屈町川湯中学3年生の訪問を受けました。
この時期、福祉教育の一環として、ホテルの設備やお客様の様子などを勉強しに来てくれるのです。
今回の学習課題は、
①これから大人になっていく私たちがはたすべき役割はなんだろう?
②本当の優しさとはなんだろう?
というものです。

ブラインドサンカーの疑似体験
一通りの館内説明やお客様との触れ合いの事などを紹介し、
予定の時間が近づいてきました。
最後にブラインドサッカー(視覚障害者向けサッカー)の疑似体験を行うことにしました。
アイマスクを付けてシャカシャカの音を頼りにボールを蹴る体験は、中学生の心に何かを残してくれるのではないか、と思ってのことです。


そして二週間近く経った今日、先生が「福祉体験学習のまとめ」を届けてくれました。
先生からは「あれから生徒たちの態度が大分変り、大人っぽくなってきました」との事。


学習課題のまとめ冊子
学習課題の回答を読むのが楽しみです。





2014年12月12日金曜日

「観光塾」終了の報告

11月14日塾長である弟子屈町長徳永氏の挨拶から始まった観光塾は、二日目の朝から第二分科会として「弟子屈版UD観光地づくりの現状と課題」をテーマに、風曜日のロビーでスタートいたしました。
参加者は全道から14名、地元からはUDプラザメンバーを含む8名、計22名です。

午前中は野外に出て、弟子屈の有するUDの観光スポット巡りです。
アイマスクを付けての釧路川カヌー下り
午後からは北海道経済部観光局より「北海道が取り組むユニバーサルツーリズムとは」の講義を受け、15:00ごろから最後のセッションである「UDツアーのサポートを体験して」の討議に入りました。
UDプラザのメンバーやカヌー・乗馬・牧場経営者など、今日まで弟子屈のUDツアーを支えてくれた人々から数々の貴重な意見が出され、参加者からの質問等も多く、会場は大いに盛り上がった次第です。UDの観光地づくりに熱い思いを持った人々が全道から集まり交流を深められたことは勿論のこと、これからUD観光に取り組む多くの若者の存在を知ったことは、大いに勇気づけられる事でした。
観光(地域)振興を行うのに「筋のいい人と巡り合うことがキーとなる」ことを実感した観光塾でした。
UDツアーサポート体験討議風景


UD対応の観光施設見学。視覚障害者向け説明を実施


2014年11月10日月曜日

お客様の気遣い。

11月に入ると、お客さんも少なくなり、静かな時間が流れます。
冷気に包まれるこの時期、空気が澄み毎日のように星空が出現するのです。
夏、星空を見たくて来られたお客様の顔が、幾人も浮かんできます。

そんなお客様の一人から荷物が届きました。
柿が沢山、100個以上もあるでしょう。
同封されていた手紙です。
・・・・近くに住む友人の家の柿が鈴なりとかで、毎日のように柿が送られてきます。
あまりに沢山の量なので、風曜日さんに送ります。
民家の庭でなったもので、気軽に食べて下さい。また、こちらから一方的に送ったものなので一切お心遣いはなさらさいように・・・。

早速、ご近所や友人に「おすそ分け」。まだ余るから宅急便のお兄ちゃんにも。

お客様には摩周湖の星空写真をメールします。









2014年10月14日火曜日

UD観光地づくりイベント開催。


ご案内です。

弟子屈町では平成26年度「てしかが観光塾」を開催いたします。
開催期間:11月14日(金)~16日(日)の3日間。
2日目の15日(土)には終日、UDツアーにガイドやサポーターとして協力いただいた町民の皆さんも参加し、さまざまな角度から弟子屈版UD
観光の可能性や現状の課題等について話し合う分科会を開催いたします。

平成25年開催の観光塾。
他地域の方々との交流も含め、皆様の参加をお待ちしております。

詳細は下記HPをご覧ください。
http://www.masyuko.or.jp/pc/juku.html

 

2014年9月27日土曜日

紅葉情報(知床編)

9月26日。秋の風に誘われて、知床(ウトロ⇒羅臼岳⇒羅臼)に行ってきました。

ウトロ側はボチボチ、羅臼岳は雲の中、羅臼側はマアマア、といったところ。

いづれにしても、後1~2週間かナ。
羅臼側の紅葉風景
 
今朝、近くの、川湯温泉では気温0.4度とか・・・。
これは近々に行かなくっちゃ。

2014年9月26日金曜日

秋・秋・秋の実りが・・。

今日は快晴。摩周の郷の秋を満喫できそうな朝です。
ホテルの東側に建つ神社「愛宕社」の周りを掃除していると、ドンクリの実がそこらここらに落ちているではないですか。足の踏み場もないぐらい。(チョットオーバーか?)

これで一番喜ぶのはリスとクマかな。冬を越すのに十分な栄養を蓄えられるから。
そんなことを思いながら、これから知床まで出かけます。

紅葉と海を見て秋を満喫してきます。



2014年9月21日日曜日

紅葉スタート

昨年の紅葉景色
北海道旭岳で紅葉がスタートいたしました。
寒暖の差が適度にあり、10年に一度の紅葉が出現する、との予想です。

摩周の郷の見ごろは10月10日ぐらいかな?

落ち葉に埋もれた道をかき分けて、森林散策はいかがですか?

2014年9月2日火曜日

盲導犬「マッシュ」

マッシュ君へ

釧路川カヌー下りのロングコースにも耐え、翌日には、一日中野山を歩き回り、3日目にはパートナーが馬で摩周湖まで行っている間、4時間以上も帰りを待っていたネ。
でも、馬が「行ってもいいよ」と、いってくれたら、君はきっと一緒に摩周湖を見に行ってたよネ。

実は、今回のツアーを君のパートナーから相談された時、本当はネイチャーガイドも町の旅サポーター仲間も不安イッパイだったんだヨ。
視覚たま障のツアーはこれまでに何度も受け入れているし、盲導犬同伴のツアーも経験しているが、こんなハードなコース設定は初めて・・。、そりゃあ不安にもなるさ。

でも終わって、ガイドやサポーターの皆は、君の事を誉めてるヨ。
素晴らしい経験をさせてもらったって。

お蔭様でUDのまちづくり仲間たちは、すっかり自信を持ったみたい。
今度も是非皆でサポートをしたい、といってるヨ。

時々失敗するが、申し訳なさそうな目線でチラリと見られたら、皆、まいってしまうのさ。



2014年8月28日木曜日

コアラ交流のスタート!

オーストラリアから来られた初老のご夫妻。
食事の時に使っているランチョンマットが大変お気にいりです。
あまりに関心を持たれたものですから、ご夫妻用にと2枚ほどプレゼントいたしました。

Oh! very good 。


ところが出発された後の部屋には、そのマットが金色の紐で束ねられ、コアラのキーホルダーがそっと置かれていたのです。

コアラ国際交流のはじまりです。





2014年8月16日土曜日

ある日のチェックアウト風景

英語と中国語、それに日本語が飛び交う「別れ」となりました。




この盛り上がりはなんなんダ!!


2014年8月15日金曜日

お客様からのプレゼント

先日、新潟県燕市に住む客様から「ゴムスプーン」のプレゼントが届きました。
燕市といえば洋食器や刃物の製造で有名な土地です。

燕市で作っているゴムスプーン。少しですが送りますので使って見て下さい。との手紙が添えられています。
金属や木で作られたスプーンではなく、柔らかいゴム作られたスプーンで、人に優しいUD製品であるとがすぐにわかります。



Fさんご夫妻へ・・。
わざわざお送りいただき有難うございます。
きっとお客様に喜んでもらえると思います。

2014年7月31日木曜日

UDの観光地づくり

川湯温泉に近く、国道391号線の沿って建つ木造の小さなレストラン「ちゅっぷ」。
なんと玄関入口にスロープが新設されました。

車椅子やツエなどを使って旅をしているお客様やベビーカー利用のご家族にも紹介できるお店がまた一つ増えました。

「ちゅっぷ」とはアイヌ語で、「太陽」という意味です。
UDの観光地づくりが一歩前進しました。

近くに来られたら一度お訪ねください。
カレー料理と自家製パンが美味しいお店です。

2014年7月27日日曜日

これぞ摩周の郷!!

7月27日、午前11時40分現在。

これ以上書くと、怒られそうなので止めます。
摩周湖は霧に包まれれいます。

2014年7月24日木曜日

奇跡的に届いた手紙

先日、道外に住む「視覚たま障」の方から手紙が届きました。
でも、なにか変なのです。
よくよく見ると、郵便番号はまちがい、住所は北海道 弟子屈町だけの表記です。
そして宛先に至ってはプチホテルボアフィールド 御中となっていているではないですか。

宛先不明で返却もされず、よくもまあ遠くから風曜日まで届いたものです。
「きっと郵便局サイドの配慮が働いたにちがいない」と思い、さっそ地元の郵便局までお礼に伺いました。

ところが、「そのような配慮はしていない。こんな事は私達も経験した事はなく、こうして届けられたことは奇跡に近いことだ」と、逆に関心されてしまったのです。

風曜日で起こった「ウソのような本当の話」でした。

手紙の内容は、UDプラザが取り組んでいるハートフルツアーへ問い合わせです。
点字と文字で書かれた文章が同封されており、早速文字情報で返事を書き、投函した次第です。
奇跡的に届いた手紙

2014年7月22日火曜日

お客様の要望から・・。

お客様からアレルギー食に関する要望がありました。
乳製品、卵、ピーナッツ、蕎麦、牛肉、マヨネーズ、豆乳、シャケなどは避けて欲しいとのことです。

好きなものを好きなだけ食べられるバイキング形式のホテルがいいのではないか、と思いつつ当館を選んでいただいたことに感謝しています。

「どんな料理を作ればいいのか妻が悩んでしまうだろうな」、と思っていましたがその懸念はありませんでした。
「これだけはっきりしていれば、かえって作りやすいワ」との返事がかえってきたのです。

UDのホテル運営には妻の貢献が極めて大です。

2014年7月17日木曜日

お客様からのプレゼント

先日、高齢のご夫妻のお泊まりがありました。
リピーターさんですが昨年ご主人の体調が急変し、直前キャンセルとなってしまった経緯があります。
奥様が「これ、風曜日さんにプレゼント!」といって造花の花束が収められた二つのケースを
差し出されました。


きっとキャンセルしたことへのお詫びに違いありません。


そして他のお客様から一句。
~十室余に三人(みたり)が他におらざれど
               夫妻の清楚な風のもてなし~。

お客さんが沢山いて騒がしい雰囲気に包まれるのは、どうも当館には似合ないと思っています。



  

2014年7月15日火曜日

お客様からのアンケートから

ある男性(30才前半)からいただいたアンケートです。
【一部抜粋】
障がいの有無に関係ないのはもちろんのこと、お客さん同士の「壁」が,ほど良くとりはらわれて、純粋な「人と人の関わり」を感じることができました」

私どものコメントです。
お客様とは自然体で接することが一番、と思っています。
お客様の目は厳しく、飾られた言葉や態度はかえって邪魔だからです。

2014年6月29日日曜日

「突然の訪問者20数名」の続編

 6月24日にアップしたタイトル「突然の訪問者20数名」の続きです。

昨日、「十勝視覚障害者の会」の会長さんから丁寧なお礼メールが届きました。
その中に会のHPを更新したと記載があり、開いてみると、なんと当館の見学の様子が書かれてました。

こうして交流が深まれば、UD社会の実現にも寄与していくものと思っています。


「十勝視覚障害者の会」HPアドレス  http://www.itokachi.info/

「視覚たま障」向けツアーのPR。


私達が住んでいる弟子屈町(てしかがちょう)では、昨年視覚障害向けツアーを企画し、町民有志の協力のもと、延べ75名ものお客様を迎えることができました。

今年は行政サイドのバックアップも得られ、日本点字図書館発行の日点ディジーアガジン7月号にツアーのCMを掲載することができました。
弟子屈でしか体験できないツアー内容です。

興味のある方は是非聞いて下さい。

近々当館のHPにもアップする予定です。


2014年6月24日火曜日

突然の訪問者20数名。

昨日のことです。
突然電話がかかってきました。
「今、摩周湖にいる。これから行くのでホテルを見学したい」との申し出です。
そして待つこと10分、大型バスから20数名の方が降りて来られ、見学会がスタートいたしました。



見学に来られた団体は「十勝視覚障害者の会」の皆さんです。

昨年6月、日本点字図書館で発刊している日点ディジーマガジンに当館が取り組んでいる視覚障害者向けのツアーが紹介され、その情報を持っての見学です。

みなさんとても明るく、フレンドリーな方ばかりです。
説明の中で一番関心が高かったのは、室内の様子と貸切風呂のことでした。
質問では、盲導犬の受け入れ体制についてとか、いままでの宿泊状況とか、自然体験メニューのことだとかが多かったと思います。


帰り際、皆さんと一緒に記念写真を撮りました。          
近々「十勝視覚障害者の会」のHPにアップされるようです。

どの様な感想をお持ちになったか楽しみです。


2014年6月2日月曜日

透析旅行が可能になりました。

当地にあるJA北海道厚生連 「摩周厚生病院」の協力により、人工透析を必要とする旅行者の皆様の受け入れが可能となりました。

摩周厚生病院正面玄関
人工透析をしながらのご旅行をご希望される方は、当館までお気軽にお問い合わせください。

透析施行までの手順やホテルから病院までの送迎、お食事内容などの詳細を打ち合わせをさせていただきます。

ご家族や仲間の皆さん達とで弟子屈の大自然を満喫して下さい。

2014年5月28日水曜日

春、地主のW氏との会話から (1)

春となりました。
と、思ったら23日に雪が降り、新緑に色づいた牧草もうっすらと雪景色となりました。
以来28日の今日まで肌寒い日が続いています。
本州の暑さは信じられません。
ピンク色の花は今が盛りの芝桜です。

毎年、春先のこの時期になると、地主のW氏がひょこりと顔を出されます。
無事冬を越したかどうかを心配してのことです。

「なーに、こんな雪すぐ融けるさ! そんなことより、庭の草刈が始まるョ」、
「雪で折られた枝や倒木を片付けといて・・・!」

折れた木の始末やおがった木の剪定方法、更には野菜の作り方など、様々なアドバイスを受けます。
そして最後にはいつも「お願いします」、といって帰られるのです。

開拓半世紀のキャリアを持つW氏にはなぜか逆らえません。
話が終ってもなんとも言えない不思議な余韻が漂うのです。



2014年5月20日火曜日

「まだやってますか?」の一言から。

2週間ぐらい前のことです。
初老と思われる女性からの電話がありました。
受話器を取ると、「まだやってますか?」との問い合わせです。
・・・・・????。
頭に血がのぼるのをぐっとおさえて「ハイ、やってます」と答えると、
「〇〇日に部屋をお願いします。ツインルーム3つ」の予約をいただきました。

名前を聞くとなんとなく覚えのある名前です。
ひょっとするとリピーターさん?

名前を頼りに宿泊者リストを検索すると、10年ほど前に車いす「たま障」のご主人と一緒に宿泊されたお客様である事が判りました。
そして、そのご主人が帰り際に「俺は埼玉の連絡所になるからね」といっていただいたことを思い出したのです。


埼玉の連絡所から来られたお客様と妻です。

そのご主人の四十九日。
北海道の実家で納骨を済ませた後、親しくしている友人の皆さんと一緒に宿泊いただいたのです。

「主人が懐かしがってたの」、「ちゃんとやってるか見に来たの」「儲けなくっちゃだめよ、儲けなくっちゃ」と、奥さん。
「まだやってますか?」は当館のことを元気でやってるか、と心配しての言葉だったのです。




お友達は皆さん元気な「いち健」さんでとてもフレンドリー。当館のことをよくご存じです。
まさに「埼玉の連絡所」からのお客様でした。
亡くなったご主人の冥福を祈るばかりです。





2014年5月12日月曜日

今年最後、日本で最後のお花見はいかがですか?

玄関先のエゾヤマザクラが今年も花を咲かせようとしています。
おそらく、日本で最後、今年最後の桜の開花です。

お花見に来られませんか?

それを見たからといって見返りがあるとは思いませんが、今年最後の桜の開花に出会えたという満足感はあると思います。

5月20日ごろ満開かな。













2014年5月11日日曜日

東京に「摩周湖出現!!」

東京は上野に「摩周湖」が出現いたしました。
台東区上野3にある銭湯「燕湯」の壁面全体に摩周湖が描かれたのです。
富士山の絵に替わって描かれたとか。

どうぞ一度尋ねて見て下さい。
神秘の湖「摩周湖」を眺めながらの入浴は、日ごろの「うさ」を心から洗い流してくれることと思います。

そして、本物の摩周湖を見たくなったら是非弟子屈町(てしかがちょう)へ・・。
ちなみに、風曜日は摩周湖に一番近いホテルです。 

うれしくなり、ちょっと宣伝しました。

2014年5月7日水曜日

風曜日奮闘記 その20 「夢は摩周湖のほとりから」


驚天動地 5 またまた事件勃発  

 その名も「投げキッス事件」
 

今度の事件は妻と私の目の前で起こりました。
 
ご夫婦(40代後半)の宿泊がありました。ご主人が「車いすたま障」です。
いつものように部屋に案内すると、ご主人が妻に向かって唇を突き出し、投げキッスをするような仕草をするのです。

冗談かなと思っていましたが、ベッドに横たわると同時にまた同じような仕草を繰り返すではありませんか。

「エッ!どういう事」

どう反応していいのか判らないでいると、さすが我が女房、
すかざず「マァーッ、こんな元気だったら、病気の方から逃げていくワ」とニコニコしながら明るい声でいい放つのです。

それを聞いて、私も取って付けたように「そうですね。早く元気になって欲しいですね」・・・と。
 
その時の私の顔はひきつっていたかも知れません。
妻の一言がなかったらどんなことになっていたやら・・・。

部屋の隅で、はずかしそうに下を向いている奥さんの姿が消え入りそうに見えます。

が、それは私の思い違いでした。

その奥さんも明るい声で「この人、いつもこうなの。ゴメンナサイネ!」といい放ち、その場は奥さんと妻と私の笑い声で丸く収まった次第です。

またまた私の経験不足が露呈しました。妻の顔が神様のようです。

でも、この二つの事件(チョット・チョット事件と投げキッス事件)をきっかけに、ヘルパー2級資格取得の問題などではなく、お客様への接し方が未熟であることが問題であることが判りました。

私です。
 そしてやっていいことと、やってはいけないことの境目みたいなところを教えてもらったような気がするのです。

 

ちなみにチョット・チョット事件の解決方法は、客様の要求に対し「できることはできる」、「できないことはできない」と明確に答え、できないことは必ず代替案を提示することにいたしました。

2014年4月8日火曜日

東北岩手に仲間ができました。

先日、岩手県立大学社会福祉学部福祉経営学科の教授を含む一行3名の訪問があり、
UDの観光づくりに取り組んでいる地元「弟子屈UDプラザ」のメンバーと意見交換会を
開催いたしました。
現在抱えている問題や課題を話し合ているうちに、今後は連携を深めていこうという
ことになり、同じ志を持つ仲間が東北岩手にできた次第です。

このように全国で活動している仲間を集めて、「UD旅サミット」でも開催出来たら・・と、
夢見てます。



2014年3月29日土曜日

風曜日奮闘記 その19 「夢は摩周湖のほとりから」

驚天動地 4  三木さんの義務?

視察や見学の依頼が・・。

UDのホテルでは、どんなサポートが必要なのかな?」「ヘルパー2級の資格でも取得しなければならないかな?」「普通のホテルでは提供していないサービスだよな。でも、なんとか対応できないかな?」
どうすりゃいいのか思案している中、また思わぬ出来事が起こりました。
視察や見学希望の問い合わせが、次から次へと舞い込むようになったのです。

当館に関心を持っていただいての問い合わせです。絶好の宣伝にもなる。将来のお客様になるかも知れません。これはおろそかにはできません。
 
地元中学生への福祉教育
結局、昼間はその対応に、夕方からは宿泊客の対応に追いまくられる毎日が続き、宿泊人数よりも視察や見学者の数の方が多い年度もありました。

視察や見学者の内訳を見ると、近隣の自治体や観光協会、各種「たま障」団体、旅行代理店、福祉事業関係者、建築関係者、ボランティア団体、教育関連団体、変わったところでは博士論文作成の為に、中学の福祉教育に、自宅リフォームの参考に、などなど。
マスコミ関係からも、全国紙を始め、北海道新聞や釧路新聞などの地方紙、旅行誌、業界雑誌、多くのテレビ局からも取材依頼があり、いつしかカメラ目線を意識するようになんかして。

忙しさにかまけて「チョット・チョット事件」の事など忘れ、舞い上がった毎日を過ごしていたある日のこと、「たま障」と思われる男性から電話がかかってきました。
 
「お前みたいな新参者がなにを上手なことをいっているのだ」
「障がい者を食い物にする気か」との内容です。

「確かに障害のことをよく判っていません。でも障がい者を食い物にしているとはどういうことですか」というと、
「いろんなところで、得意げに生意気なことをいっているではないか」
「どこが生意気なことですか。私は思ったことをいっているまでですが・・」
そんなやり取りが2時間余つづき、最後に「お前のホテルでは障害者割引はないのか?」と尋ねられ「ありません!」と、答えると電話を切られたのです。 

それからしばらくして、車いす「たま障」のお客様からこんなことをいわれました。
「これからこのホテルでいろいろなことが起きるよ、きっと」
「その様子を私たちや旅行関係者に情報発信して欲しい。それは三木さんの義務だ!」


「エッ! 私の義務?」

「そうだ。みんな旅に出たいんだ!」

2014年3月28日金曜日

暴風雪の余韻  「春近し」

今冬3回目の暴風雪を無事乗り越え、久しぶりにスパーまで買い物に出かけました。
知り合いのおばちゃんとの会話。

「大変だったねーッ。こんども」
「お金はたまらないが、雪はイッパイたまるんだダッ」

「三木さんとこはどう?」

「そうかい、それはイカッタ!!」
「もうすぐだ」
「がんばろうね」

2014年3月14日金曜日

セラピーフェスタのご案内

「アロマセラピーが認知症予防に有効」との話題がささやかれています。

そんな中、川湯温泉では全道から30名以上のセラピーが集合し、ココロわくわくカラダうきうきのセラピーフェスタが開催されます。

川湯の温泉に浸かりながら、ワンコインで癒されたい、セラピーの事をもっと知りたい、自分にあったセラピーはどれ、など様々な体験をすることができます。

素晴らしい温泉と素敵な香りに包まれながら、ゆっくり・ゆったりとした時間をお過ごしください。

開催日時:3月28日(金)~30日(日)、10:00~21:00、30日は10:00~18:00まで。
場   所:川湯ふるさと館
入   場:無料

詳細はセラピーフェスタ実行委員会 090-6446-7230(酒巻)まで。

2014年3月8日土曜日

風曜日奮闘記その18 「夢は摩周湖のほとりから」


驚天動地 3  事件勃発

その名も「チョット・チョット事件」

たまたま妻が不在中の時のことです。
夫「車いすたま障」ご夫婦の宿泊がありました。奥さんからは事前に「車から車いすへの移乗をチョットだけ手伝って欲しい」との要望をいただきました。
「チョットだけならいいんじゃないの」と、軽い気持でお受けしたのです。

夕方、予定より早めに到着。移乗をチョットだけ手伝うつもりで迎えに出ると、旦那さんの体が硬直して車から降りられないではないですか。長時間同じ姿勢を保ったためと思われます。奥さんが旦那さんの体をさすりながら「チョットだけ一緒に手足をさすって欲しいの」と、いわれました。
「チョットだけなら」と、手足をさすっていると、硬直が和らぎどうにか部屋まで案内することができるようになったのです。
 
横になって休ませたいとの要望で、車いすからベッドへの移乗をチョットだけお手伝し、事務所で一休みしていると、奥さんから電話がはいりました。
「この風呂には入れないワ」「タオルで拭くだけで我慢するワ。家でもそうなの」と、いかにも残念そうに小さな声でいわれるのです。
理由を尋ねると、浴槽が高くて旦那さんを持ち上げられないとのこと。
移乗台の利用やシャワーキャリー使用など、当館が用意している介護用具を紹介しましたが、結局、女性一人の力では無理との返事です。

奥さんが疲れているのが良く判ります。「たま障」の旦那さんも同様です。
リフト装備の家族風呂
室内の風呂がだめならリフト付きの家族風呂を見てもらうことにいたしました。
すると、一目見た奥さんの顔色が変わり、確信を持った声で「アッ!チョットだけ手伝ってもらえれば、入れるかも知れない!!」といわれたのです。
奥さんからの熱い視線が注がれているのを感じます。
そこまでいわれて、とても「出来ません」と答えられるものではありません。
結局、チョットだけ手伝うことになりました。

ベッドからシャワーキャリーに移乗し、風呂場まで・・。
服を脱がせ、オムツを取り外し、浴槽まで・・。
肩まで浸かれるようにとリフトの操作を行い・・・、悪戦苦闘。
妻の顔が目に浮かびます。こんな時に何で居ないんダ・・!!

肩まで浸かっている旦那さんを見て、奥さんが嬉しそうに、
「ホラ見て。左足がピクピク動いているワ。嬉しいときの合図よ。よっぽど気持ちいいんでしょうね」「20年ぶりだろうかね、こうして肩まで浸かれるのは・・」

床ずれの跡も痛ましく、背中の赤白黒のまだら模様。オムツ取り外しの姿が今でも目に浮かぶます。

初めての、そしていきなりの経験。私にとってはものすごい衝撃、まさに事件です。

それでも、なんとか無事に難局を乗り切ると「私のできることはやった。喜んでもらった!」という達成感みたいな満足感みたいな、サラリーマン時代には味わった事のない気持の高揚を覚えたのです。

チヨット待てよ!
たまたま問題が発生しなかっただけで、事故でもあったら責任とれるのか?
でも、お客様の要望に「できる、できない」の線引きなんか、その場でできないよな?
もし、こんな事が度々起こるようだったら、それは想定外。
どうすりゃいいんだ?

2014年2月19日水曜日

風雪の中でのお土産作り。

暴風雪に見舞われ3日目となりました。
弟子屈町も陸の孤島となり、当館もその例外ではありません。でもこの様な事態は一冬で2~3回は経験します。
玄関が雪で覆われてしまい雪かきに外へ出ることもできず、ホテルの中に居て風雪がおさまるのを待つ以外なすすべはないのです。

そんな時、温泉発掘の資金集めに始めたお土産(トリのアクセサリー)作りに励むのです。
今年は制作時間もタップリとあり、今までにないお土産が出来そうです。(笑い)

木製のオリジナルはすでに掘り終えましまた。今年はフクロウシリーズです。
後はシリコンで型をとり、成形剤を流し込んで、一つ一つ色付けして完成です。


ご来館の折には、是非手にとってご覧ください。

2014年2月17日月曜日

風曜日奮闘記その17 「夢は摩周湖のほとりから」


驚天動地 2  襟を正して・・。

慣れない仕事が昼夜を問わず延々と続き、もうヒィー・ヒィーしていた年末のある日、1通のFAXが送られてきました。
 
30代と思われる女性からの手紙です。
 
FAX文面]
はじめまして。新聞を見てお便りします。
10年前、私の父は50歳で他界しました。私が19歳のときです。父は3年間車椅子の生活をしていました(筋ジストロフィーに良く似た難病でした)。

どんどん動かなくなる体を見て本人も家族も暗い気持ちになり、それを吹き飛ばすようによく旅行をしました。兄の運転で高速を良く使ったためSA/PAのトイレによく立ち寄りましたが、車いす用のトイレはクモの巣が張り、ひどく汚れていたのを覚えています。話がずれました。ごめんなさい。
フットスイッチしかないトイレ。
車いすの人はどうするのだろう?

ホテルや旅館を予約する際は必ず「車いすですが、大丈夫ですか?客室までエレベーターで行けますか?」などと確認をしましたが、断られたり、また「エレベーターあります。大丈夫です」と言いながらエレベーターまでスロープなしで急な段差が5段もあったり、良い思いでは一つもなかったです。

我が家は母も元気で、兄は力持ちなのでそれでも旅行に行けましたが、きっと普通の女性だけが介護していたら、父は外へも出られなかったと思います。北海道出身で釣りやゴルフなど外へ出るのが大好きだった父のことを思うと、風曜日さんが10年前にあったらどんなによかっただろうと、胸が痛くなりました。

北海道に行ったときはぜひ泊まりに行かせてください。

障がい者の方本人はもちろん、家族の皆様の楽しい思いでとなるホテル、頑張って、でもお体には気をつけて、ずっとずっと続けてください。     

1999年12月19日   氏名○▽△
 
このFAX文を読んで目がさめました。襟を正しました。
「風曜日が、こんなに期待され、評価されているのか!」、「これはヒィー・ヒィーなどと、ほざいている場合ではないな!」と自分に言い聞かせたのです。

・・・もっと一生懸命やりなさい。 トオル君!!・・・

2014年2月7日金曜日

風曜日奮闘記その16「夢は摩周湖のほとりから」

驚天動地 1  「 なんだ? こりゃ!!」

「風曜日いよいよオープン」

妻と二人で北海道庁に出向き、融資の決定を受けたのが1998年4月30日。

それからジャスト1年、1999年4月29日風曜日オープンの日を迎えたのです。

融資を受ける際の3条件をどうしてクリアーしたのか・・、ですって?。

それは、

条件1、法人格を持つ事⇒有限会社風曜日を設立

条件2、3年以上の宿泊業経験がある事⇒親類のホテル経営者を役員に迎えること

条件3、年度内に完成すること⇒建築確認申請を提出すること、

で、みごとクリアー。(いろんな人の知恵を借りました)
記念パーティ時に福祉のまちづくり賞をいただきました。


お世話になった方々を招いて創業記念パーティが終わるといよいよ営業スタートです。
普通慣らし運転みたいなことをやるのですが、お客様からの要望もあり、いきなりゴールデンウィークに突入、一息ついたと思ったら7・8・9月のピークを迎え、10・11月に小さな山をいくつか越えて、12月に入ってやっと自分を取り戻すことができました。

電話口で「毎度ありがとう御座います。○×会社の三木でございます」と、前に勤めていた会社を名乗ってしまったり、フロントに立っているうちに、急に物が動き出したりする錯覚に襲われたのもこのころです。

ホテル業のことは何も知らない私たちです。お客さんへの対応や取引業者、エージェントとの交渉などまだやるべき仕事が山ほどあるというのに、どうしましょう。

サラリーマン時代はタイムカードを押せば自分の自由な時間です。でもホテル業は夜遅くなっても問い合わせの電話がかかってくるのです。まさに24時間運転。

今までの環境がガラリと変わり、天地がひっくり返りました。

これじゃ身が持たない。だれか助けて・・・。

2014年1月25日土曜日

プライベートゲレンデで雪遊びはいかがですか?

 ある日、地主のW氏が来られて「山を造るべし」との申し出がありました。
 理由を尋ねると
「孫が本州からやってくる。雪の中で遊ばせたいノ」
「きっとお客さんも喜ぶと思うヨ!!」

 すると直ぐに自前のパワーショベルがやってきて、アッという間に平坦であった牧草地に小高い丘が出現しました。場所は当館のすぐ北側です。

足跡の先がその丘です。
遠くの山は摩周岳、その左に摩周湖があります。

 雪が積もると、そこはなだらかな斜面となり、子供でも大人でも楽しめそうなゲレンデとなります。
まさにUDのゲレンデ。
 そん訳で当館は専用ゲレンデを持つホテルとなりました。

 2000㎡もの広大な雪原の中、スキーやソリ遊びなんかいかがですか?


UDのマイゲレンデです。


 歩くスキーやスノウシュー(西洋かんじき)などのスキー用具は隣の摩周湖ユースホステルで貸りることができます。

2014年1月21日火曜日

風曜日奮闘記その(15) [夢は摩周湖のほとりから」

 いよいよ風曜日の営業スタート・・・・・(先回のつづき)

と、その前に私供が考えるUDのホテルを紹介したいと思います。
お客様や町の人たちとの出会いの中から、「驚き」や「感動」を伴った物語が生まれてくるからです。
廊下を挟んで左側にはシングル×2室、トリプル×2室、フオーベッドルーム×2室が、右側にはツインルーム×9室があります。
部屋の入口は引き戸タイプです。


全て洋室で、洗い場付きの大型浴槽とウォシュレットトイレを備えています
洗面台やスイッチ類、鏡やトイレットペーパーの取り付け位置は全て車いす「たま障」の目線で取り付けています。相対的に低い位置のため「一健」の皆さんには違和感を持たれる方もいるが、説明するとすぐに納得してもらえるのです。
3枚扉を採用。車いすでも自由に行き来することができます。
誰でも簡単にベッドを移動することができます。車いすからベッドに移乗する際などに有効に利用して下さい。

ベッドを移動し、車いすをななめに設置した事例です。

いす利用のお客さんが泊まられる場合、お茶道具を低いテーブルに移し、クロークには吊り下げパイプを設置し、バスタオルなどは洗面台の取りやすいところに置きます。
冷蔵庫は車いす「たま障」が利用しやすい高さに設置しております。
こんな気遣いが大切と考えています。
      
     
廊下の突き当たりにはラウンジを設けました。
車いす「たま障」でもプレーできる卓球台や輪投、ビリヤードなどの遊具を用意し、子供でも大人でも楽しんでもらえる環境を整えました。お客さん同志が仲良く談話される場所でもあります。

全館禁煙ですが奥に喫煙コナーを設けました。


一番奥には防音装備を施したカラオケルームがあります。歌うのが大好きな車いす「たま障」が一堂に集まりワイワイガヤガヤ、とても賑やかです。


他に宴会場や会議室としても使用されてます。




そして最後にコインランドリーの紹介です。
誰でも使い易いように低く設置しており、連泊されるお客さんには好評です。
ただ、右側の乾燥機は消防法の関係でこれ以上低く設置することはできませんでした。
コインを入れる箇所が少々高いかもしれません。そんな時は私たちがお手伝いします。
UDのホテルには必需品と考えてます。

他にも介護用ベッド1台、ポータブルトイレやシャワーキャリー、簡易手すり、など数々の福祉機器を用意しておりますが、福祉施設的な雰囲気を避けるため常設とはしておりません。
お客様からの要望によりお貸しすることにしております。

これで私供が考えたUDホテルのハード面の説明を終わりにします。
さて、いよいよ営業開始だ!本番だ!。
「驚き」と「感動」が待っているのだ!!