2015年2月1日日曜日

摩周原野で生きる. NO.2

暴風雪がおさまり、外に出られる道を確保する。

「どうして、こんな事を繰り返さなくてはならないのだ! 春になったら消えてしまうのに・・」
「このまま何もせず、ほっとけないものか?」
「出来ないよな。お客様も来るし、食糧買い出しにも出なきゃならいし・・・」

「ずっと昔から繰り返してきたことだ」「自然には逆らえない。じっと我慢して通りすぎるのを待つしかない」
「耐える事。時には忍耐が必要な時がくることを知れ!」「これも人生修行!」「奮闘努力の結果は必ず出てくる」「自分を信じろ!!」
「北海道には開拓という言葉が良く似合う。この作業はまさに開拓。永遠に終わりはないが、確実の終わりが来る作業」
「この雪の雪山をどけるのに、ママさんダンプで何回往復しただろう。1、2、3、・・。もうそんなこと、考えるはやめにしろ!」

それでも確実に雪山は小さくなる。

「もう少しだ」「よ~し、先が見えてきたぞ」「もう少し綺麗にしょうか?なにしろお客様を迎えるのだからな・・」
「そういえば、お客さんの出発時間に間に合わないことがあったな。そんな時、お客様の方がじっと待っていてくれたよな」「宿側としての気持は焦るが、しかたないよな。こんな状況だし」
「そんな時、料金を50%引きにするぐらいのサービスをしらた
いいかもな?」「でも、そんなことでお客様の満足は得られないよな。きっと!」
「そんなことより雪どけ作業を手伝ってもらったらどうかな。今までこんな経験のない人に体験ツアー。その方が風曜日らしいサービスじゃないかな?」

「よーし。だいぶ雪山が小さくなった。後は太陽さんの力に任せようっと」

「そうだ、まだやらなければならない作業があった」
「暖房機の排気口が雪で塞がれている。開けないと不完全燃焼、暖房がストップしてしまう」
「屋根雪の落下が無かったらこの作業はやらずに済むのに・・、この屋根雪め!」
「でも、しかたないよな」「やらずに済むんだったら済ませたいよな」「でも、暖房がストップしたら摩周原野では生きていけないよな」

「よし、これで排気口を掘り出した。今日の雪どけ作業はこれで終わり」
「やっと汗がぬぐえる。このままだと風邪をひいてしまうよ」
「否、待てよ。車の屋根にも雪がどっさりと積もっていたっけ・・・・」

「でも、太陽さんが顔をだすと、気持ちは明るくなるな。心も温かく・・、感謝感謝だ」。

長い「つぶやき」終わり。ご苦労様。


2015年1月22日木曜日

「超観光展」を終えて・・。

17日(土)、風雪の中、今までの観光の型を変える「超観光展」が無事終了しました。
北海道ならではのレジャー・アクティビティーや旅に役立つ福祉機器、学生さん達が開発したお役立ちアプり、安心な宿情報など、様々なUTを彩る取り組みが紹介され、弟子屈では窺い知れない情報が満載です。
来場された参加者の様子からも「北海道の人達はこんなにUTに関心があるのか!」と、味方が増えたみたいで心強く感じた次第です。
シンポジュームを終え、沢山の方から声をかけていただきました。
名刺交換の後はすぐに情報交換の場となり、その会話のキーワードは「連携」や「紹介」そして
「ネットワーク」です。

いろいろ取り組むべき事項が増えました。
さしあたり、今年は毎年弟子屈で行う100キロウオークに車椅子利用者や視覚障がいの皆さんにも参加してもらうことでしょうか??。









 
 
 

 







2015年1月5日月曜日

『「超」観光展』で弟子屈をPR・・。

北海道経済部観光局が主催するバリアを超えるユニバーサルツーリズム「超観光展」が
1月17日(土)サッポロファクトリーアトリュウム・ファクトリールームで開催されます。

11:30からは『北海道的「超観光」の可能性について』〜ユニバーサルツーリズムとそのサポーターの意義・今後の課題〜と題しシンポジュームが開かれ、シンポジスト
詳細は「超観光展」で検索してください。

の一人として参加することになりました。

弟子屈のUD観光地づくりをPRできるチャンスです。UDプラザの活動を精一杯紹介しょうと思っています。

私共が弟子屈に移住して17年目を迎えています。
その間に人口は500名減り、商店数は半分になってしまいました。
このままでは、消滅の可能性が・・。
「第2のふるさと」がなくなってしまいます。

観光を生業としている者の役割は滞在人口を増やす事。そこから何かの糸口がつかめるかも知れない、と考えています。



2014年12月29日月曜日

ゆく年くる年のご挨拶

今年も残すところあとわずか。
「転変地異」という言葉を度々思い出すような、不安要素の多い昨今ですが・・。

でも、風曜日には相変わらず、不思議な暖かい風が吹き続けてくれています。
いつまでたっても足もとがおぼつかない私達を、支えてくださる多くの方々に感謝・感謝です。

とはいえ、二人とも前期高齢者となって迎える17年目は、それなりに持続可能な道を探っていかなければならない時期にきたのかな、と思っています。

ともあれ、2015年も「人の出会い」を大切に、毎日を過ごしていこうと思っています。

よいお年をお迎えください。

2014年12月20日土曜日

摩周原野で生きる。

排気口を屋根雪の落下から守る為の戦いは、いつもより1か月も早く始まりました。
これをしないと、ロビーの暖房が出来ないのです。

排気口掘り出し作業です。
ホテルが雪に埋まってしまった右の画像には様々な思いが重なっています。

①爆弾低気圧の影響で強烈な暴風雪に見舞われたが、無事乗り越えた安堵感、
②5日ぶりで仰ぐ突き抜けたような青空、太陽さんの顔と温かさ、
③重機を駆って除雪にかけつけてくれた農家さんの優しさ
等々

「大自然の中で生かされているのだ!」と実感する瞬間です。






2014年12月15日月曜日

中学生、UDを評価。

11月28日、弟子屈町川湯中学3年生の訪問を受けました。
この時期、福祉教育の一環として、ホテルの設備やお客様の様子などを勉強しに来てくれるのです。
今回の学習課題は、
①これから大人になっていく私たちがはたすべき役割はなんだろう?
②本当の優しさとはなんだろう?
というものです。

ブラインドサンカーの疑似体験
一通りの館内説明やお客様との触れ合いの事などを紹介し、
予定の時間が近づいてきました。
最後にブラインドサッカー(視覚障害者向けサッカー)の疑似体験を行うことにしました。
アイマスクを付けてシャカシャカの音を頼りにボールを蹴る体験は、中学生の心に何かを残してくれるのではないか、と思ってのことです。


そして二週間近く経った今日、先生が「福祉体験学習のまとめ」を届けてくれました。
先生からは「あれから生徒たちの態度が大分変り、大人っぽくなってきました」との事。


学習課題のまとめ冊子
学習課題の回答を読むのが楽しみです。





2014年12月12日金曜日

「観光塾」終了の報告

11月14日塾長である弟子屈町長徳永氏の挨拶から始まった観光塾は、二日目の朝から第二分科会として「弟子屈版UD観光地づくりの現状と課題」をテーマに、風曜日のロビーでスタートいたしました。
参加者は全道から14名、地元からはUDプラザメンバーを含む8名、計22名です。

午前中は野外に出て、弟子屈の有するUDの観光スポット巡りです。
アイマスクを付けての釧路川カヌー下り
午後からは北海道経済部観光局より「北海道が取り組むユニバーサルツーリズムとは」の講義を受け、15:00ごろから最後のセッションである「UDツアーのサポートを体験して」の討議に入りました。
UDプラザのメンバーやカヌー・乗馬・牧場経営者など、今日まで弟子屈のUDツアーを支えてくれた人々から数々の貴重な意見が出され、参加者からの質問等も多く、会場は大いに盛り上がった次第です。UDの観光地づくりに熱い思いを持った人々が全道から集まり交流を深められたことは勿論のこと、これからUD観光に取り組む多くの若者の存在を知ったことは、大いに勇気づけられる事でした。
観光(地域)振興を行うのに「筋のいい人と巡り合うことがキーとなる」ことを実感した観光塾でした。
UDツアーサポート体験討議風景


UD対応の観光施設見学。視覚障害者向け説明を実施