2013年12月16日月曜日

風曜日奮闘記その(12) 夢は摩周湖のほとりから

独立へのギアチェンジ(4)~49歳
やる気99% ふんぎりが・・。 「妻のひと言・資金協力」
          
福祉の世界など全く知らない私です。なにしろ授産施設を「何らかの事情でお産が出来ない女性が通う施設」と思っていたほどですから。
そんな程度の知識しかない私が、UDのホテルなんて運営できるはずがありません。  
妻の協力が必要なのは、火を見るより明らかです。
ところが妻は、私が会社を辞め、事業を興すのは勝手で、ご自由にどうぞ。気候がいいときに遊びに行くから、というぐらいにしか考えていない節があったのです。
「いってらしゃい」といった感じです。
私を福祉の世界に引っ張り込んだくせに・・。

そんな思いを抱いていたある日、思い切って尋ねました。
「本当に私と一緒にやる気はあるのか」と。
すると彼女はきょとんとした顔をして、「なにいってるのよ。資金がまだ足りないから、なんとかして・・」
と言い放ったのです。否、言い放ってくれたのです。
その一言で頭の中のもやもやは一挙に消滅。
代わりに妻の思いに答えるため、ふたたび資金調達作戦を展開することにしたのです。

私の退職金や貯金を入れても、当面の運営資金を考えるとまだ資金が足りません。
そこで、風曜日構想への賛同者に対し事業説明会を開催し、資金援助をお願いすることにしたのです。

ある平日の夜、東京青山の小さな貸会議室。
明るい照明の下、7~8名の女性を前にして説明会を開きました。
集まった女性達は、IBMや日航、伊勢丹、ゼロックスなど、大手企業に勤めるキャリアウーマンたちです。社会貢献や新規事業など企業の社会的価値を創造するセクションのメンバーがほとんどでしたが、ひとり役所に勤める女性がじっと話を聞いてくれていました。
なんと、その女性は難事件に巻きこまれても見事にそれを乗り越え、2013年厚生労働事務次官に就任された村木厚子さんだったのです。
その時の出会いが、20年近く経た2012年6月3日、弟子屈町に彼女を招き「支える、支えられる」と題する講演会を開催することに繋がるとは、夢にも思わぬことでありました。

一通りの説明が終わると、次々に意見が寄せられ、
「夢があってとても楽しい」
「ボランティアの人にも聞かせたい話だわ」
「同じことを考えている人を知っているから、是非相談するといい」
「このホテルは、いろいろに発展して可能性がある」
「私たちも年取ったらよろしく」
など、否定的な意見は一切出ませんでした。
反面、次に開催した事業説明会には、男性ばかりです。
意見としては、
「あっ! この手の事業は補助金がなければだめだ。リスクが多すぎる」とか、
「市場調査はやったの? そんなこともやらずに、こりゃ無理だ」とか、「競合他社の動向は?」とか、ネガティブな発言ばかりが噴出したのです。
この違いは何なのでしょうか?

出席した女性から、資金提供の申し出をいただいたことはいうまでもありません。

 こんなに支援を受けてもまだグジュグジュ考えているのかよ。                          お前は。ッタク!!


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