視察や見学の依頼が・・。
「UDのホテルでは、どんなサポートが必要なのかな?」「ヘルパー2級の資格でも取得しなければならないかな?」「普通のホテルでは提供していないサービスだよな。でも、なんとか対応できないかな?」
どうすりゃいいのか思案している中、また思わぬ出来事が起こりました。
視察や見学希望の問い合わせが、次から次へと舞い込むようになったのです。
当館に関心を持っていただいての問い合わせです。絶好の宣伝にもなる。将来のお客様になるかも知れません。これはおろそかにはできません。
視察や見学者の内訳を見ると、近隣の自治体や観光協会、各種「たま障」団体、旅行代理店、福祉事業関係者、建築関係者、ボランティア団体、教育関連団体、変わったところでは博士論文作成の為に、中学の福祉教育に、自宅リフォームの参考に、などなど。
マスコミ関係からも、全国紙を始め、北海道新聞や釧路新聞などの地方紙、旅行誌、業界雑誌、多くのテレビ局からも取材依頼があり、いつしかカメラ目線を意識するようになんかして。
忙しさにかまけて「チョット・チョット事件」の事など忘れ、舞い上がった毎日を過ごしていたある日のこと、「たま障」と思われる男性から電話がかかってきました。
「お前みたいな新参者がなにを上手なことをいっているのだ」
「障がい者を食い物にする気か」との内容です。
「確かに障害のことをよく判っていません。でも障がい者を食い物にしているとはどういうことですか」というと、
「いろんなところで、得意げに生意気なことをいっているではないか」
「どこが生意気なことですか。私は思ったことをいっているまでですが・・」
そんなやり取りが2時間余つづき、最後に「お前のホテルでは障害者割引はないのか?」と尋ねられ「ありません!」と、答えると電話を切られたのです。
それからしばらくして、車いす「たま障」のお客様からこんなことをいわれました。
「これからこのホテルでいろいろなことが起きるよ、きっと」
「その様子を私たちや旅行関係者に情報発信して欲しい。それは三木さんの義務だ!」
「そうだ。みんな旅に出たいんだ!」