2013年11月18日月曜日

風曜日奮闘記 その(11) 夢は摩周湖のほとりから。


独立へのギアチェンジ(3)~49歳
 まだやる気98%、  ふんぎりつかない。

 普段のサラリーマン生活に戻っても、町で「たま障」を見かける
と思い出します。車いすの彼女は今どうしているのだろうか。
 同じ質問を何度も投げかけてきた彼は元気にしているか。なんども同じ質問をされた時、不快そうな顔をした私が悪かった・・・そんな旅の余韻が残っているある日の夕食、妻があきれたよ にいうのです。

「障がいをもつ子どもたちが修学旅行で東京に来た時、訪れるのはディズニーランドですって。中学の時も高校の時も・・。東京でさえ自由に遊べるところがないんですって。どう思う?」

「どう思う」、と私に問われても答えようがありません。
でも、 その言葉を聞いた途端、遠くに光のようなものを感じたのです。
以来、聞き流していた妻からの福祉の話を真剣に聞くようになり、いつしか大自然の中でホテルをやってみたい、という想いを持つようになっていったのです。

都会の喧騒から離れ、北海道の大自然の中、ゆったりとした時間を過ごしてもらいたい。もちろん、UD仕様の建物だ。これから迎える高齢社会にもきっと役に立つことだろう。
そうだ、ホテルに着いたら時計を外してもらおう。館内にテレビ
なんか置くのを止めよう。

妻との間で、そんな話題で盛り上がっていたある日のこと。2階から次男が降りてきて、いつもは無口な彼がカレンダーをパラパラとめくりながら「ホテルの名前は風曜日(かぜようび)がいい」といったのです。
理由を尋ねると、毎日の曜日には月・火・水など、自然界に存在するものが名付けられている。無いものが一つある。それは「風」だ、というのです。

「お父さんたちは、日常と違った時間を過ごしてもらいたのでしょう!」
「だったら8番目の曜日で風曜日がいい」

これで決まった。ホテルの名称はピュア・フィールド風曜日(かぜようび)。ピュア・フィールドは長男が付けてくれた。

あ~っ、どうしょう、どうしょう。
<バブルがはじけても、リストラが始まっても、サラリーマンの方が楽ヨ。
チョット格好悪いが、今からでも止めいいのヨ>


そんな迷いが、グルグル頭の中を駆け巡るのです。 ホント。

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