2013年5月15日水曜日

風曜日奮闘記その(5)「夢は摩周湖のほとりから」


資金調達作戦(4)~1998年

 東京丸の内にある公庫ビルの前、その大きさに早くも圧倒されそう。
 公的な金融機関であれば公益性のある事業に対してなにかしらの支援を得られるかもしれない、と考えて訪ねることにしたのです。

 国民金融公庫融資相談受付の窓口。
17年前の面影はどこにもありません。
 もっさり感漂う定年もうすぐの係官が現れ、血も涙もない言葉を浴びせられました。
通常、障がい者が旅行にでかけて宿泊するなんて考えられない。従って単なる宿泊施設ではない。かといって福祉施設でもない。 
 これはどの業種に当てはまるのか、○△省の××局に行き、業種を確定してから来てくれ。
 それを聞いて唖然、次の言葉が出てこずモゴモゴしていと更に追い討ちをかける様に
この手の融資は各都道府県の許可事業。北海道でやるなら現地の公社に行ってくれ。住所はここです。
といって札幌市街の地図をコピーして渡されたのです。その場所には親切にも赤エンピツで印がつけられていました。
 これはどう考えるべきか。神様が与えた試練か。だとするとあまりにもふざけた試練ではないか。 何が国民公庫だ!!(怒)

 それでもめげず、諦めず、○△財団を訪問することにいたしました。そこはボランティア活動を積極的に支援している団体だからです。
 事業計画書の内容を少しかえ、タイトルは「福祉の視点を取り入れたホテルビジネスの展開」としました。若い担当者2名を前に高齢化社会を迎え障がい者でも泊まれる宿泊施設の必要性を説明。すると、ものすごく感度がいいのです。
 資料をいろいろ見せてもらい何とか話しが進みそうになったと思いきや、
 「ところで三木さん、なんという法人名ですか?」
 「ハァ、法人名って? 法人ではなく個人なんですが・・」と答えると、申し訳なさそうに
「うちは個人では受付できません。法人格を持っていないと、株式会社とか有限会社とか・・・」

 するかどうかも判らない再訪問を約束して財団を後にした次第です。

 「ア~ッ、越えねばならぬ山がまた幾つも。道はだんだん遠くなるばかり。いっそサラリーマン続けるかッ! 定年まで・・・」

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